無幻真天楼第二部・第五回・参【靴下の魔法】

  • 2013.04.11 Thursday
  • 22:13

「あっちゃん…お兄さん」
悠助が躊躇いがちに阿耨達を見上げた
「あっちゃん…おにい…さん…」
その言葉を噛みしめるように繰り返した阿耨達の周りにだけ春が来たような空気が流れる
「って呼べばいいの?」
「うんッ!うんうんッ!!」
嬉しそうに頬をそめて頷く阿耨達
「…なんか…図体が無駄にでかいから…素直に可愛いって思えない…」
「俺がやったら可愛いって思ってくれるのか?」
「ないな」
ぼそっとつぶやいた京助にマホが聞くと京助がさらっと返した
「なら緊那羅だとどうだ?」
「へっ?;」
いきなり名前を出された緊那羅がびくっとなってまた上着を地面に落とす
「どうして今それを聞くか;」
「んー?なんとなぁく?」
ニヨっと笑ったマホが緊那羅を見て今度はにこっと笑った
「そんなお前らが好きだぞ」
「あー…ハイハイ;」
お約束のセリフを言ったマホに京助が面倒くさそうに返す
「あっちゃんお兄さんは何しに来たの?」
「あっちゃんはねー…」
ヘラヘラしながらしゃがんで悠助と目線を合わせた阿耨達から慧喜が悠助を引き離した
「なにするんだ慧喜」
「ふんっ」
ぶーっと頬を膨らませた阿耨達から不機嫌そうに慧喜がそっぽを向いた
「だから…さ…なんなんか…な;」
「うん…;なんとなく…素直に可愛いって…思えないっちゃ…;」
立ち上がった阿耨達は目測おそらく2メートル近い
「あっちゃんは…寂しいから来た」
「は?;」
きっぱりと言い切った阿耨達にきょとんとする京助達
「だぁって矜羯羅様も制多迦様も慧喜も慧光も烏倶婆迦もみーんなこっちにいるし」
またぶぅっとふてくされたようになる阿耨達
「それに」
「それに?」
付け加えて話そうとした阿耨達にマホが聞く
「こっちには上の欲している物がたくさんあるだろ?」
その言葉を聞いたマホの服が一瞬で変わった
「ハヒハヒ!!」
アサキンが地面に降り立ち阿耨達を守るかのようにマホの前に立つ
「へくしょっ!!」
一瞬緊迫した空気を一瞬でぶち壊したくしゃみの主は悠助
「…とりあえず…家…入るか…;」
京助が言った

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