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    無幻真天楼第二部・第五回・四【ゆき Α

    • 2014.01.14 Tuesday
    • 22:10
    「寒いッ!!それになんだあの風は!!」
    外のゴウゴウという音にも負けない声で茶の間に入ってきたのは
    「鳥類…;」
    迦楼羅が襖を閉めると服についていた雪がはらりと床に落ちた
    「迦楼羅…どうしたんだっちゃ?乾闥婆は…」
    緊那羅が迦楼羅の方へ向きを変え聞く
    「騒がしいと思ったらやっぱり君だったの」
    迦楼羅が襖を閉めてからものの数分と経たないうちに再び襖が開いて矜羯羅が顔を出した
    「あれ?珍しいね…乾闥婆がいないなんて」
    矜羯羅が襖を閉める
    「…ってよ矜羯羅」
    今度は矜羯羅が襖を閉めてからものの数秒で再び襖が開いて制多迦が顔を出した
    「いっぺんで済ませろいっぺんで!;」
    同じことが数回繰り返され京助が怒鳴る
    「何怒鳴ってるのー?」
    またも襖が開いて今度は悠助を先頭に慧喜、烏倶婆迦、慧光がぞろぞろと茶の間に入ってきた
    「ねーねー京助、何怒鳴ってたの?」
    「もー…いい…;」
    悠助が京助の背中に寄りかかりながら聞くと京助が溜息を吐く
    「兄様ずるいッ!!」
    「だぁッ!!;」
    間髪入れず慧喜が悠助を京助の背中から引っぺがした勢いで京助が前のめりに倒れた
    「何をしておるのだ、何を」
    部屋の温度で雪が溶け水に変わり迦楼羅の髪から滴り落ちる
    「私タオル…」
    タオルを撮りに行こうと緊那羅が立ち上がったその時
    「全く…さっさと先に行くんですから」
    再度襖が開いて今度は乾闥婆が部屋に入ってくるなり迦楼羅の頭をタオルで手荒く拭きだした
    「いだだだだだ;もう少し優しくせんかたわけッ!!;」
    「だったら自分で拭いてください」
    文句を言った迦楼羅の頭から乾闥婆が手を離した
    「…けん…だっぱ…」
    「なんです?」
    烏倶婆迦が乾闥婆の名前を呼ぶ
    「乾闥婆…」
    京助も続いて読んだ
    「だからなんですか」
    少し怪訝そうな顔をした乾闥婆
    「いや…なんか、まだなれないなーって…な」
    京助がぼそっと言うと一同が乾闥婆を見た

    乾闥婆は【元】に戻った
    【元】の沙紗に

    「…そうですか…」
    乾闥婆が俯くと迦楼羅がコホンと咳をした
    「竜はどこだ?」
    唐突に話を切り出す迦楼羅
    「父さんならさっき和室にいたけど今は知らん」
    「僕たち和室通ってきたけどいなかったよ?ねー慧喜」
    悠助が慧喜に聞くと慧喜も頷く
    「一体竜に何の話なのさ」
    窓枠に背をつけた矜羯羅が聞いた
    「沙羅が…」
    迦楼羅が口を開いた

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